アニマルCBDについて

CBD(カンナビジオール)とは

CBD(カンナビジオール)はヘンプ(カンナビス・サティバ)から抽出される天然成分フィトカンナビノイドの1つです。ヘンプには100種類以上のフィトカンナビノイド成分が含まれています。

法律で禁止されている精神活性作用のある成分はTHC(テトラヒドロカンナビノール)という成分で、CBDとは全く異なるものです。

CBDには医学的に様々な症状に効果があることが数々の論文で発表されており、海外では医薬品としても利用されています。


CBDが効く仕組み

私たちヒトを始めとした哺乳類のカラダには内因性カンナビノイド・システム(ECS)という細胞間の情報伝達を調節するシステムがあります。内因性カンナビノイド・システムはヒトだけではなく全ての脊椎動物が持っている生体のホメオスタシス(恒常性)を保つ制御システムです。このECSが食欲、睡眠、性行動、疼痛、免疫、感情、運動機能、発達、老化、認知、記憶などの調整に関わっています。これは健康な生体活動のベースとなるもので、脳や免疫細胞を中心に、全身に分布する「カンナビノイド受容体」に、人や動物が本来持つ内因性カンナビノイドが結合することにより機能しています。しかし、老化や強いストレス、栄養障害、重金属、環境ホルモン、女性ホルモンなどにより、内因性カンナビノイド調節の不調が発生したり、体内で生成されなくなったりする「カンナビノイド欠乏」の状態となることが、様々な研究から解明されています。CBDの活用とは、植物由来のフィトカンナビノイドの摂取により、内因性カンナビノイドの欠乏を補うということなのです。

ヘンプ由来のCBDをはじめとするフィトカンナビノイドは体内に取り込まれると内因性カンナビノイドと同様に内因性カンナビノイド・システムを活性化して、細胞レベルの情報伝達を調整し、カラダの自然治癒を助けます。


THCフリーのフルスペクトラムであることの重要性

©Treatibles

CBDを抽出し、素材とする方法は3つあります。

100種類以上あるカンナビノイド成分から単一のカンナビノイド成分のみを抽出してココナツオイルなどに溶かした「アイソレート」。

単一成分ではなくヘンプに含まれる多種のカンナビノイドやフィトケミカルを含み、全草成分から抽出した「フルスペクトラム」。本来、生薬は全草成分でバランスがとれており(アントラージュ(相乗)効果)、この方法が最も効果が期待できます。

しかし、現在の日本の法律では、THCの残存は禁止されていますので、フルスペクトラムの製品は使えません。そこで花や葉からは抽出せず、THCも含まず、できるだけアントラージュ効果をもたせた方法が「THCフリーのフルスペクトラム」(ブロードスペクトラム)です。THCフリーのフルスペクトラムのヘンプオイルには天然由来のカンナビノイドや重要な有効成分であるテルペンなどが豊富に含まれており、抗炎症作用と免疫系を増強することが科学的にも証明されています。

安心で安全で効果的なCBDを選ぶのならば「THCフリーのフルスペクトラム」のものを選ぶことが重要です


完全なオーガニックと安全な抽出方法である必要性

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安全な土地で無農薬栽培されたもの

麻という植物は成長する地面から汚染物質を吸収する特性をもっています。

そのため麻からオイルを抽出する際、その有害汚染物質も凝縮され、CBDオイルに混入してしまいます。つまり、栽培に農薬を使っていれば残留農薬が、土壌にヒ素、カドミウム、ニッケルなどの重金属が含まれていれば重金属がオイルに残留成分として残ってしまい、体内に取り込まれ蓄積してしまうのです。このことから、認証を取得しているオーガニック農場で生産された無農薬の「有機」「オーガニック」の認証がついたものを選ぶことがとても大切なのです。

CBDの抽出法

一般的なヘンプオイルの抽出には、ブタン、エタノール、アセトンなどの有害な溶媒が多く使用された抽出法を用いたものが多くあります。
「超臨界CO₂抽出法」では化学物質を一切使わずに効率的に天然の有効成分を抽出できます。

また、安全で品質が高く保たれた「無溶媒法による抽出」も開発されています。

ヘンプオイルを選ぶときは、どんな抽出方法が使われているのかを確認し、安全で品質が高い抽出法のものを選ぶこと、そして溶媒の薬剤が残存していない第三者機関の検査結果表を公表しているブランドを選ぶことが重要です。


動物における内因性カンナビノイド・システム

「ヒトやその他の動物における実験結果によれば、犬はエンド(内因性)カンナビノイド受容体を比較的多く持つことが分かっています。内因性カンナビノイド受容体は、犬の小脳および脳幹に多く存在しています。小脳や脳幹は呼吸や心拍などの生命の基本となる身体機能の調節をつかさどる大切な領域です。」
(参考文献Silver, Robert J. (2015)医療用大麻とあなたのペット: 完全ガイド Lulu Service出版(ノースカロライナ州ローリー))

犬のCB1受容体は人間と同じく主に脳に見られますが、唾液腺や毛包での存在も明らかとなっています。
(参考文献Mercati F, Dall'Aglio C, Pascucci L, Boiti C, Ceccarelli P. Identification of cannabinoid type 1 receptor in dog hair follicles. Acta Histochem. 2012;114(1):68–71. )

犬のCB2受容体は、皮膚(Campora, 2012)、免疫システムに関わる細胞、末梢神経系、そして肝臓や腎臓などの臓器に見られる事が分かっています。
(参考文献Campora L, Miragliotta V, Ricci E, Cristino L, Di Marzo V, Albanese F, Della Valle MF, Abramo F. Cannabinoid receptor type 1 and 2 expression in the skin of healthy dogs and dogs with atopic dermatitis. Am J Vet Res 2012; 73: 988-995.)

内因性カンナビノイドとCBDは、抑制性神経伝達物質のガンマアミノ酪酸(GABA)-A受容体と相互作用します。GABA神経の作用を強め、緊張性の反応を緩和すると考えられています。
(参考文献Bakas, T.et al., (2017). The direct actions of cannabidiol and 2-arachidonoyl glycerol at GABAA receptors. Pharmacological research, 119, 358-370.)

人に比べ、動物が必要とするカンナビノイドの量は微量です。動物に与えるカンナビノイドは、使用量が少量でも十分なうえに、オイルやトリーツなどの経口投与だけでなく、経皮吸収率を高めたジェルの皮膚への直接塗布も有効です。


動物へのカンナビノイド 適用の可能性

海外の論文では以下のような症状への適用の可能性が報告されています。

  • 不安状態の緩和
  • 不安行動の減少
  • 神経症の軽減
  • 抗けいれん作用
  • てんかん症状の軽減
  • 神経保護
  • 神経変性性疾患
  • 脳虚血(脳へ供給される血液と酸素の減少) 
  • 心筋虚血(心筋へ供給される血液と酸素の減少)
  • 炎症
  • 皮膚乾癬
  • 炎症性腸炎
  • 関節炎とそれに伴う疼痛
  • 痛み
  • 炎症の抑制(サイトカイン放出抑制による)
  • 嘔吐
    • 化学療法に伴う嘔吐
    • 乗り物酔い
  • 1型糖尿病、糖尿病性網膜症
  • 骨折治癒促進・骨再生
  • 癌細胞
    • アポトーシスの誘導(癌細胞の除去)
    • 癌細胞増殖抑制
    • 転移抑制(癌転移の低減)
    • 抗がん剤の副作用の軽減
  • 腎臓保護(抗がん剤治療に使われるシスプラチンは腎臓に非常に有毒である)
  • 薬剤耐性菌の活性抑制

(出典:Izzo, et al. "Non-psychotropic plant cannabinoids: new therapeutic opportunities from an ancient herb." Trends in pharmacological sciences 30.10 (2009): 515-527.)

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